5.メジ(ヨコワ)を釣る

■メジの季節 夏が終わり、カジキたちの姿も見えなくなるころ、カマスサワラはまだ居残っていますが、小さなクロマグロの子どもがやってきます。500~700グラムくらいで、紀州では「シビコ」と呼びます。(紀州ではマグロ類のことを「シビ」といいます)。シイラなどやほかの大きさの同じような回遊魚と群れをなしています。この頃は23~24度と水温も高く、もう少し水温が下がり、カツオの適水温の18~21度に近づくと、もどりガツオがやってきます。 適水温とは、必ずその水温でなければ釣れないというわけではなく、その対象魚が好む水温が基本になります。...

2.サワラを釣る

■関西はサワラ釣りの本場 季節は4月からゴールデンウィークの頃、紀伊水道ではカツオがどんどん釣れているときです。1メートル前後の大きなサワラ(本鰭)は、大阪湾や瀬戸内海に産卵のためにやってきます。 関西ではモバコ、サゴシ、ヤナギ、サワラと名前の変わる出世魚です。9月頃からサゴシ(60センチくらいのもの)がよく釣れだし、秋も深まるとヤナギ(80センチくらいのもの)、サワラ(1メートル近いもの)が釣れ、冬になると外洋の深場へと下っていきます。...

1.カツオを釣る

■曳き縄釣りの6つの要素 「目には青葉、山ホトトギス、初鰹」という句にあるように、黒潮の水温が変わらない限り、この時期カツオは日本の太平洋沿岸にやってきます。 カツオの適水温は18度から21度くらいの間。春に黒潮にのって北上し、寒流とぶつかるあたりまで行き、秋、適水温まで下がった頃、戻りガツオの名の通り再び戻ってきます。 私は曳き縄釣りは必ず釣れる釣りと考えていますが、そのためにはいくつかの要素を満たさなくてはなりません。その要素を簡単に説明します。 ①水 温...

4.ハマチを釣る

■紀伊水道の青物たち 紀伊水道および紀伊半島和歌山県沖は、ここ十数年もの間、黒潮の流れが潮岬南15マイルから20マイルくらいに安定していて、たくさんの回遊魚を連れてきてくれます。まさに「トローリングの国、和歌山」といったところです。 黒潮も近年紀伊半島に接岸することが多く、高水温域が、紀伊水道から大阪湾にまで至っています。 ハマチは関西ではモジャコ、ツバス、ハマチ、メジロ、ブリと名前の変わる出世魚であることはよくご存じだと思います。15年ほど前はハマチの養殖が各地でさかんに行われていましたが、最近ではだいぶ少なくなりました。...

3.太刀魚(タチウオ)を釣る

■関西のタチウオは初夏から秋にかけてが旬 外洋でしか釣ることのできないカツオやマグロと違って、タチウオは関西では大阪湾や瀬戸内海などの内海で釣ることができるため、我々にとってはとても身近な魚といえます。 関東では東京湾を中心に、秋から冬にかけて、乗り合い船の釣りなどで盛んです。ただし、こちらはタチウオのいる水深が何十メートルと深いため、曳き釣りで狙う人は少なく、重いオモリに魚の切り身などをつけた仕掛けで釣っています。...

ライトトローリング

このコーナーでは、「トローリング入門」で説明した基本をもとに、ユニークで的を得た曳き釣り(曳き縄釣り)仕掛けを組み合わせて使用した、対象魚ごとの仕掛け、釣り方をわかりやすく解説します。どんなときにどうやって使うのか、どうすれば釣れるのか、どんなところを流すのか、といった具体的な道具の使い方を紹介します。 1.「カツオ」を釣る...